膝のどの部分?どの動作?いつから?

痛みには必ず理由があります。まずは、しっかり問診、触診から診させて頂きます!

膝の関節(骨)にはたくさんの筋肉や腱や靭帯が付着しています。
筋肉や関節が硬いと必要以上に筋肉の収縮や関節運動で繰り返し負荷がかかり、それが過度になると、この付着部に痛みが出ます。

 

①ジャンパー膝
バスケットボール、バレーボール、サッカーなど繰り返されるジャンプ、ダッシュ、ストップ、キックなどの瞬発的な動作によって起こる膝の痛みになります。

膝の前面にある膝蓋腱がお皿と呼ばれている膝蓋骨や、すねの骨(前面)に付着する部位に繰り返し力が加わり徐々に膝前面に痛みを生じるようになります

12~15歳くらいは骨の発育が不十分で、軟骨に障害を生じます。脛骨(すねの骨)に生じたものは「オスグッド・シュラッター病」、膝蓋骨の下端に生じたものは「シンディング・ラーセン・ヨハンセン病」と呼ばれます。

 

②ランナー膝
膝の外側を走る腸脛靭帯が大腿骨との過度の摩擦、オーバーワークによって炎症を生じ、膝の外側に痛みがでます。マラソンなど、陸上の中・長距離選手に多くみられます。

 

③鵞足炎
①、②と同じようにオーバーワークによる痛みが主な原因です。膝の内側からすねにかけてのあたりといえます。このあたりは、鵞足を構成している3つの腱(縫工筋・薄筋・半腱様筋)と、脛骨がつながっているところです。痛みは階段の上り下りのときに感じやすくなります。

①・②・③
治療
矢印右
これら関節外に生じる障害の治療は、いずれもスポーツの休止や運動量の減少、患部の安静が中心になりますが基本的には筋肉の緊張が強さが原因で発症するため、マッサージやストレッチを中心としたリハビリテーションや定期的なケアが非常に重要です。

 

成長痛とも言われるオスグッド・シュラッター病とは、サッカーや陸上・バスケットボールなどの膝に負担のかかるスポーツを活発に行う10~15歳くらいの男児にみることが多いです。膝の下に痛みを伴い、ボコッと骨が隆起することもあります。

継続して膝関節を曲げ伸ばしする際、太ももの前面に位置する大腿四頭筋と呼ばれる筋肉が主にはたらき、膝下の骨(軟骨)の部分に強い力がかかるため、膝に大きな負担がかかります。

成長期、骨の成長に対して、固まった筋肉や腱は骨が伸びていくスピードにはついていけず、筋肉や腱が骨へ付着している部分への負荷がより大きくなっています。

痛みは、特にジャンプしたり走ったりする運動で強くなります。

こうした痛みによって、スポーツでのパフォーマンスが著しく低下してしまい、運動の中断を余儀なくされることもありますので、早めの治療が必要になります。